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宮部みゆき  作風レビュー

(2010.7.2 更新)

★★★
  本当は★5つでもいいくらいのレベルだけど…
  なぜか好きにも嫌いにもなれないんだ…;


著者名

宮部みゆき

公式サイト

サイト名 大極宮 


代表的な著作リスト

「元警察犬マサ」シリーズ
パーフェクト・ブルー       既読 犬が語る
心とろかすような   連作短編集   既読 
 ・心とろかすような
 ・てのひらの森の下で
 ・白い騎士は歌う
 ・マサ、留守番する
 ・マサの弁明
 

魔術はささやく       既読 このトリックはありなのか…?
 
我らが隣人の犯罪   短編集   
 ・我らが隣人の犯罪
 ・この子誰の子
 ・サボテンの花
 ・祝・殺人
 ・気分は自殺志願 (スーサイド)
この子誰の子 (講談社青い鳥文庫)
  『我らが隣人の犯罪』の5作品中4作品を収録 改題して刊行   

東京下町殺人暮色   『東京(ウォーター・フロント)殺人暮色』   既読

レベル7       既読 SFっぽいなー
 
龍は眠る       既読 超能力もの

本所深川ふしぎ草紙   連作短編集   既読 歴史もの 怪談? 
 ・片葉の芦
 ・送り提灯
 ・置いてけ堀
 ・落葉なしの椎
 ・馬鹿囃子
 ・足洗い屋敷
 ・消えずの行灯

返事はいらない   短編集   既読 
 ・返事はいらない
 ・ドルシネアにようこそ
 ・言わずにおいて
 ・聞こえていますか
 ・裏切らないで
 ・私はついてない


「お初」シリーズ
かまいたち   「迷い鳩」「騒ぐ刀」の二編に、お初が登場   既読 歴史もの 
 ・かまいたち
 ・師走の客
 ・迷い鳩
 ・騒ぐ刀
震える岩 霊験お初捕物控   既読
  『震える岩 霊験お初捕物控1』を改題したもの  
天狗風 霊験お初捕物控      既読


「島崎くん」シリーズ
今夜は眠れない       既読 “キレイ”な少年
夢にも思わない       既読 “キタナイ”少女


スナーク狩り        

火車       既読 借金って怖い; 

長い長い殺人        

とり残されて   短編集    
 ・とり残されて
 ・おたすけぶち
 ・私の死んだ後に
 ・居合わせた男
 ・囁く
 ・いつも二人で
 ・たった一人

ステップファザー・ステップ   連作短編集   既読 軽いなぁ
 ・ステップファザー・ステップ
 ・トラブル・トラベラー
 ・ワンナイト・スタンド
 ・ヘルター・スケルター
 ・ロンリー・ハート
 ・ハンド・クーラー
 ・ミルキー・ウエイ
ステップファザー・ステップ 屋根から落ちてきたお父さん (講談社青い鳥文庫)  『ステップファザー・ステップ』を改題して刊行 内容は同じ   

淋しい狩人   連作短編集    
 ・六月は名ばかりの月
 ・黙って逝った
 ・詫びない年月
 ・うそつき喇叭
 ・歪んだ鏡
 ・淋しい狩人

地下街の雨   短編集    
 ・地下街の雨
 ・決して見えない
 ・不文律
 ・混線
 ・勝ち逃げ
 ・ムクロバラ
 ・さよなら、キリハラさん

幻色江戸ごよみ   短編集   既読 歴史もの 
 ・鬼子母火
 ・紅の玉
 ・春花秋灯
 ・器量のぞみ
 ・庄助の夜着
 ・まひごのしるべ
 ・だるま猫
 ・小袖の手
 ・首吊り御本尊
 ・神無月     お父さんっ! 捕まってほしくない
 ・侘助の花
 ・紙吹雪    なんて綺麗でやるせない…

初ものがたり  連作短編集   既読 稲荷寿司食べたい…
 ・お勢殺し
 ・白魚の目
 ・鰹千両
 ・太郎柿次郎柿
 ・凍る月
 ・遺恨の桜
愛蔵版 初ものがたり  上記の『初ものがたり』に未収録の「糸吉の恋」掲載 


鳩笛草  短編集 
 ・朽ちてゆくまで
 ・燔祭
 ・鳩笛草
鳩笛草 燔祭・朽ちてゆくまで  短編集 
クロスファイア 「燔祭」と同じキャラクタが登場


人質カノン  短編集   
 ・人質カノン
 ・十年計画
 ・過去のない手帳
 ・八月の雪
 ・過ぎたこと
 ・生者の特権
 ・漏れる心

蒲生邸事件

堪忍箱  短編集   既読 歴史もの
 ・堪忍箱
 ・かどわかし
 ・敵持ち
 ・十六夜髑髏
 ・お墓の下まで
 ・謀りごと
 ・てんびんばかり
 ・砂村新田

理由  既読 Q&A


「ぼんくら」シリーズ
ぼんくら     既読 歴史もの
日暮らし      既読 


あやし 怪  短編集   既読 歴史もの 怪談?
 ・居眠り心中
 ・影牢
 ・布団部屋
 ・梅の雨降る
 ・安達家の鬼
 ・女の首
 ・時雨鬼   あの女が…?
 ・灰神楽
 ・蜆塚


模倣犯
楽園 『模倣犯』と同じキャラクタが登場


R.P.G.


「ドリーム・バスター」シリーズ
ドリームバスター
ドリームバスター2
ドリームバスター3
ドリームバスター4



あかんべえ  既読 歴史もの


「ブレイブ・ストーリー」シリーズ
ブレイブ・ストーリー 上  既読 ファンタジー
ブレイブ・ストーリー 下  既読 そのラスト…本当に子ども向けか!?
(角川スニーカー文庫)  上記『ブレイブ・ストーリー』と同内容
ブレイブ・ストーリー 1 幽霊ビル 
ブレイブ・ストーリー 2 幻界 
ブレイブ・ストーリー 3 再開 
ブレイブ・ストーリー 4 運命の塔



「逆玉の輿」シリーズ ←すみません、嘘です。管理人の付けた仮シリーズ名
誰か  既読 いやな女たち…;
名もなき毒  既読 いるよね、こういう人…


ICO 霧の城  同名のゲームをノベライズ   既読 ファンタジー

孤宿の人 上  既読 歴史もの
孤宿の人 下  既読 いい人だっ!

おそろし 三島屋変調百物語
あんじゅう 三島屋変調百物語事続

英雄の書 上
英雄の書 下

小暮写眞館

ぱんぷくりん 鶴之巻/亀之巻   絵本 


主な受賞歴

第26回オール讀物推理小説新人賞『我らが隣人の犯罪』
第2回日本推理サスペンス大賞『魔術はささやく』
第45回日本推理作家協会賞『龍は眠る』
第13回吉川英治文学新人賞『本所深川ふしぎ草紙』
第6回山本周五郎賞『火車』
第18回日本SF大賞『蒲生邸事件』
第120回直木賞『理由』
第18回日本冒険小説協会大賞国内部門大賞『理由』
第55回毎日出版文化賞特別賞『模倣犯』
第5回司馬遼太郎賞『模倣犯』
第52回芸術選奨文部科学大臣賞『模倣犯』
第41回吉川英治文学賞『名もなき毒』

デビュー作

『我らが隣人の犯罪』(1987年)

作風なぞかけ

「宮部みゆき」 とかけて 「サトリが見るスクランブル交差点を往く群集」 と解く。
そのこころは?


「顔の見えない群集も、実はいろんな人生を背負っている人間たちであることがわかってしまう」

サトリってご存じですか?
…どこかのゲームのキャラクタのことじゃないですよ。 (あっちのサトリも好きだけどっ)
江戸時代の絵師、鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』にも描かれている妖怪です。人の心を見透かす能力を持つというので、サトリと呼ばれるのだとか。
現代風にいうと、テレパシー

とにかく、そいつが人の溢れたスクランブル交差点にいると思ってください。
何をしているのでしょうね?
…どうも、辻占のようですよ。ん? 知りませんか? 辻占。
夕暮れに「辻」…今で言う交差点に立って、通りすがりの人言葉の切れ端を拾って占うのです。
そうやって、たまたま耳に入る言葉を神託と考えたようですね。
辻は、神々の通る場所であり、異界への入り口であり、境界であったのです。

それにしても、現代日本の名物とも言える渋谷駅前スクランブル交差点で辻占とは…。
なんだか結果が怖いです。
こう、人間の汚いところや、ダメなところが見たくないのに見えてしまう気がするんですが;
まして、人の心を読むサトリですからね。
すれちがうだけの人なんて、普通は“人の形をしたカボチャ”くらいにしか感じないものです。顔やら性格やらはもちろん、その人生なんて斟酌することはありません。
しかし、サトリは顔の見えない群集の思いを見てしまうのです。
「腹減った」
「あいつ死ねばいいのに」
「大好き」
「お金欲しい」
「助けてあげたい」
「殺してやる」
優しい人もいれば、意地悪な人も、恐ろしい人もいます。
でも、完全に悪い人も完全に善い人もいません
ひとりひとり、様々な事情があり、それぞれの人生を生きています。
その心が声にならない声でサトリに語りかけてくるのです。
…………でも、所詮、通りすがりの人ですから。
…………顔も名前もすぐ忘れます
…………サトリは、心を動かされないわけでも感情移入しないわけでもないんですが、あまりにも広く浅く人の心を見つめていると、淡白にならざるを得ません。
せいぜい、ちょっと心に残る名言を覚えているくらいです。
そんなもんですよね?

宮部みゆきの本を読むときの5W1H

When いつ

読書感想文を書かなければいけないときに手に取るとよろしいでしょう。
あるいは、うっかり履歴書の趣味欄に「読書」と書いてしまったとき
あるいは、本と眼鏡の似合うインテリ系を装って、好きな人の気をひきたいとき
要するに、誰かに本について語らざるを得ないとき

無難で万人受けするのが宮部みゆき作品です。

すっごく読みやすい文章です。
極めて分かりやすい展開です。
恋愛色は希薄で18禁な描写は皆無です。
グロやスプラッタ色もありません。
倫理的です。
道徳的です。
感動的です。
心理描写にリアリティがあります。
ただし、少年は模範的に純粋無垢です。
SF、ミステリー、ファンタジー、歴史もの、超能力もの、怪談etc. お好きなジャンルをよりどりみどり。
日本人なら誰もが聞いたことがある人気のベストセラーがたくさん。
数えるのも馬鹿馬鹿しくなるほどの数の文学賞を受賞しています。
それが、宮部みゆき作品。

「読書」しなければいけないときに手に取ると、活字嫌いの人は救われます! これなら読める! もしかしたら本の面白さも分かるかもしれません!

Where どこで

どこで読んでも恥ずかしくない!

学校でも、職場でも、病院でも、電車やバスの中でも、図書館でも、宮部みゆきの本にカバーをかける必要はありません。
胸を張って堂々と、「読書しています」という顔でお読みください。

超ベストセラーになって映画化もされたような作品なら、それを読むのは字の読める日本人の嗜みってもんですよ。

むしろ、読んでいるところを見せびらかして話題にするのもよし!
宮部みゆき作品の話題に食いついてくるのは、最低限の読解力があって、時事問題・社会問題に関心があって、どちらかと言えば性善説を信じている、きちんとした良識人でしょう。

よい友人知人を得る機会かもしれませんよv

Who だれが

毎朝、新聞を読む習慣があるアナタ!

社会問題や事件に興味をお持ちですか?
それとも、社会人の常識として?

そうですか。ただ流し読みするだけなんですか。
いやいや、みんなそうですよ!
朝は忙しいですものね。
もちろん、三面記事を読んで涙を流している暇なんてありません。

でも、アナタが、何かしら大事なことを頭の片隅に置いてきちんと毎日を送っている方だということは分かります。
…ちょっと、堅物で優等生すぎると言われることもあるかもしれませんが。

そんなアナタは、宮部みゆき作品が肌にあうと思います。

What 何を

宮部みゆきらしいオススメ作品は
  『初ものがたり』と言いたいところだが…
  『火車』の方がいいだろうか…。

ああー、悩む。
『初ものがたり』は、江戸時代の風俗、季節の食べ物、風物詩などが明瞭に書き込まれた歴史もの。
そして、殺人事件の起こるミステリィでもあり、拝み屋なる超能力少年が登場するフシギな話でもある。さらに、やるせない人の営み、得体の知れない悪意、得難い優しさ、温かい心の交流を描いた珠玉の短編集。
宮部みゆきの持ち味を凝縮したような作品ですよっ!
薦めるならコレだろうっ!
と思うのですが…。
小さな問題がひとつ。 (小さくないか;)
完結していない。
どうみても、シリーズものの第1巻。
続き書いてください、宮部先生…。

仕方がないので、『火車』をオススメします。
現代物です。
社会派(本格?)推理小説です。
カード破産とか借金とか…下手な金融関係のテキストより、コレを読むといいよ!
じわじわと怖いです。
明日は我が身という恐怖。
読者は、語り手の刑事の目線で犯人を追い詰めているはずなのに…。
なぜ、追い詰められている気分になるのだ;
最後の最後にやっと登場する犯人が、最も印象に残るキャラクタ。
最後の最後まで一言もしゃべらない犯人に、最も感情移入してしまう。
そして、この鮮やかなラスト。
地味で堅実な作品ですが、このラストシーンのためだけにでも読む価値ありです。

Why なぜ

宮部みゆき作品を読む理由。

それは、ものすごく読みやすいから。

それだけじゃありませんよ、もちろん。

印象的な名台詞が多いんですよね。
宮部みゆき作品中の箴言とでも言うべきか…。
格言? 人生訓? 大人の庶民の知恵と良識を感じさせる重みのある言葉の数々が心に残ります。
いえいえ、決して難しいことが書き連ねてあるわけではありません。
言い回しは恐ろしく平易でストレート。癖がありません。
そのせいか、素直に心にすとんと落っこちてくる。
嫌味なペダンティズムのない文体のせいでしょうか。
諭すような分かりやすいたとえ話と健全な雰囲気のせいでしょうか。
なんだか、大人に手を引かれて人生という道を歩く子どものような気分になります。
それでいて説教臭いとは思わない。
自然でリアルで衒いのない作品です。
文章自体も読みやすいですが、心にするりと入ってくる言葉を抵抗なく受け入れることができる読みやすさ。

それが素晴らしい。

How どのように

だいたい、ずらーっと図書館に並んでいますよ。
宮部みゆき作品を一冊も置いていないとしたら、それは図書館とは呼べない。

でも、宮部みゆきの新刊なんて、図書館で読もうとしたら、予約して半年待ち程度は当然、と覚悟しなければなりません。
それがいやなら、書店で新刊を購入しましょう。
まず間違いなくハードカバーです。
結構分厚いです。
高いです。
それが何だ? ファンなら書店で買いましょうよ! と言いたいところですが…。

ベストセラー作家として、あまりにも器用で模範的なことに、SFから子ども向けファンタジーから社会派推理小説まで何でもござれと言わんばかりの守備範囲の広さと多作っぷりときたら…。
読み手としては、すごいと言うしかありません。
すごいけど、買い手としてはつらいです。
ゆえに、買う本は選びたいところです。
全部そろえていたら財布が軽くなる一方ですからねー…。

それに、宮部みゆき作品ならハズレはないと言ってよいでしょうが、読者にも趣味がありますからね。
とりあえず、公式ホームページなどで、
「これは歴史ものかな?」
「これは青い鳥文庫になっているから軽い内容だな」
「これはファンタジーか」
「うーん、ミステリィだけど、超能力が出てくるのは趣味じゃない」
とか、少ーし、リサーチしてみると良いと思いますよ。

どれも宮部みゆきらしい良作には違いありません。
しかし、逆に言えばどれも似たようなテイストなら、やっぱり好みのジャンル、好みの設定の本を読む方が楽しいですからね!


火車 (新潮文庫)火車 (新潮文庫)
(1998/01)
宮部 みゆき

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テーマ : 読書に役立つ情報
ジャンル : 本・雑誌

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