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有栖川有栖  作風レビュー

(2011.1.8 更新)

★★★

著者名

有栖川有栖

代表的な著作リスト

「学生アリス」シリーズ
月光ゲーム Yの悲劇‘88    既読 謎解きのカタルシス!
孤島パズル       既読 面白い!
双頭の悪魔       既読 傑作
女王国の城       
  既読 よく出来てるけど、このタイトルにこのトリックって…。
  ルブランの「ルパン」シリーズの一編のパロディか?
 


「作家アリス」シリーズ
「国名」シリーズ
ロシア紅茶の謎   短編集   既読
スウェーデン館の謎       既読
ブラジル蝶の謎   短編集   既読
英国庭園の謎   短編集   既読
ペルシャ猫の謎  短編集  既読 …おいっ!? ミステリィ!?
マレー鉄道の謎       既読 面白い 
スイス時計の謎   中編集   既読 
モロッコ水晶の謎   短編集   既読 

「国名」シリーズ意外
46番目の密室       既読
ダリの繭       既読 
海のある奈良に死す       既読 
朱色の研究       既読 
暗い宿   短編集   既読 
絶叫城殺人事件   短編集   既読 面白い
白い兎が逃げる   中編集   既読 
乱鴉の島       既読 
妃は船を沈める   中編二作と幕間    
火村英生に捧げる犯罪   短編集    
長い廊下がある家   短編集   


マジックミラー       既読 

山伏地蔵坊の放浪   短編集  既読 にやりとする 

幻想運河  既読 幻想小説っぽい

ジュリエットの悲鳴  短編集    既読

幽霊刑事

作家小説  短編集 

まほろ市の殺人 冬 蜃気楼に手を振る(祥伝社文庫)
  アンソロジー「まほろ市の殺人」シリーズの中の1冊

虹果て村の秘密(講談社ミステリーランド)  ジュブナイル 
  既読 子どもにオススメしたい本格ミステリィ

壁抜け男の謎  短編集 

赤い月、廃駅の上に  短編集(鉄道にまつわる幻想怪談集と銘打っています) 

闇の喇叭    



主な受賞歴

第56回日本推理作家協会賞長編部門『マレー鉄道の謎』
第8回本格ミステリ大賞『女王国の城』

デビュー作

『月光ゲーム Yの悲劇‘88』(1989年)

作風なぞかけ

「有栖川有栖」 とかけて 「蒸留水から作ったかき氷」 と解く。
そのこころは?


「シンプルで混ざりものはなく無味ですが、味付けは可能です」

さて、お客様に供しますのは、これなるかき氷。
ただのかき氷じゃぁ、ございません。
材料となる氷は、清水を蒸留しまして、精製した水から作りました。
ほら、不純物がないものですから、ふつうの氷のように白く濁っていないでしょう。
どうです? この混じりけのない純粋な氷。
この氷を削ります。
何にも難しいことはありません機械的な作業ですよ。こう、シャリシャリシャリと…。
さあ、できた。
短く簡単でしょう?

ああ、味付けは、そこのシロップでできます。
もちろん、かき氷をこのまま召し上がったのでは、無味無臭。不味くはないでしょうが、何の面白みもございませんからね。
お好きな色をお選びください。
そっちの赤いシロップは一番人気の「助教授スペシャル」
こっちの青いシロップは通好みの「EMCリミックス」
おっと、忘れるところでした。この蜂蜜色のは「ベースのアリス」と言いまして、これだけでは物足りませんが、他のシロップに合わせると、より美味しく召し上がれます。
甘いのから一風変わったのまで、いろんな味が揃えてあります。どうぞ、ご自由に、ごゆっくりお選びくださいませ。

……………あのー、お客様? そんなに真剣に選ばなくても、所詮はかき氷でございますから。
シロップで、ほんのちょっと風味が変わるだけです。こんなシンプルな食べ物、どんな味付けをしてもたいした違いはございませんよ。

ああ、お決まりですか。
このシロップでよろしいんですね? おかけしましょう。
さあ、どうぞお召し上がりください。

氷が、舌の上で氷解していくのが気持ちいいでしょう?
まあ、たくさん召し上がれば飽きるでしょうし、お腹いっぱい召し上がるようなものでもありませんが。それでも、昔ながらの製法にこだわったシンプルシャープクリアーな甘味に惹かれる常連さんは多いのですよ。
ん? どうかしました?
ああ、何か違和感があったのですか。氷の純度が高いせいか、異物が混じると皆さんすぐに気がつかれるのですよ。大丈夫。シロップの味を引き立てるためのスパイスですよ。シロップの味のほうが勝ちます。 ね? より美味しいでしょう?

嵌るというほどではないけれども、見かけると食べたくなる。そんなかき氷です。


有栖川有栖の本を読むときの5W1H

When いつ

短編が多いです。
文庫化されているものが多いです。
細切れに読んでもわりと平気です。
カバー画も挿絵も無難です。
殺人事件はしょちゅう起こるけど、それほど怖くも暗くもありません。
読むのに体力も気力も予備知識も要りません。

結論。

いつでもお好きなときにどうぞー。

身も蓋もないですかな…;

あえて言うなら、

そんなに手強くないミステリィを読んで爽快なカタルシスを味わいたいときにどうぞv

Where どこで

あなたの学校に推理小説研究部があるなら今すぐ入部して部室で読みましょう
何ぃー? ない? 仕方がない。
今すぐ、推理小説同好会を作って迅速に部まで昇格させるのです。そして部室で読みましょう。

社会人の方は、ネットででも同好の士を募って、サークルでも作りましょう。

本格ミステリィ小説ファンか、ミステリィ好きキャラ萌えファンが読むミステリィ小説なんですから、語る相手がいる場所で読んだ方が楽しいに決まっています。
一人で静かに浸る類の小説ではありません。

「このトリックはこうじゃね?」

「うん、あれのパロディっぽいんだよなあ」

「それより、こっちはミステリィとして許せない!」

「いや、火村先生が可愛いから許す」

「「「あほかー!!」」」

「火村先生と猫の組み合わせはすべてを凌駕する!」

「「「しねえよ!」」」

こんな議論の相手がそばにいればいっそう有栖川有栖作品で盛り上がれること間違いなし。

Who だれが

ミステリィ初心者の方にオススメ!

有栖川有栖作品とミステリィとは等号(=)で結ばれます。
本格的で論理的。
しかも、読みやすくて分かりやすい!

クイーンやルブランやクリスティやカーやドイルetc.などのクラシカルなミステリィを踏まえた新本格ミステリィ! 

奇をてらいすぎることもなく、机上の空論に陥るでもなく、地味に落ち着くでもなく、現代的で魅力的な謎を提供してくれることでしょう。
読書中、「?」と思ったら、それは謎を解く鍵かもしれません。けっこう分かりやすいフェアな謎です。
その証拠に、作者から「読者への挑戦」が差し挟まれることも…。

ここまでに謎を解く鍵はすべて提示した。解けるものなら解いてみたまえ! と言われて、
よっしゃー!顔あらって待ってろよ! と燃えるタイプの方は有栖川有栖作品に嵌るかもしれません。

What 何を

有栖川有栖らしいオススメ作品は
   「黒鳥亭殺人事件」(『絶叫城殺人事件』収録)

これを読んだ後しばらく「20の扉」なるゲームが仲間内で流行りました。
魅力的な謎ってのはこういうのを言うんでしょう。

しかし、殺人事件の真相の方は魅力的とは言い難い。本来なら、後味がよろしくない…と思われそうなところを、「20の扉」の謎解きがラストをさらって行ったために、汚れがすすがれて綺麗に終わりました。

事件の意外な真相に肉薄してしまった、探偵役:火村助教授や、ワトソン役:アリスの人間性が浮き彫りになっているところも魅力の一つ。

火村先生! 女嫌いだけど子どもには優しいんだね!(その子、女の子だけどっ!)

Why なぜ

有栖川有栖作品を読み続ける理由。
それは…。

探偵役とワトソン役のキャラクタが魅力的だから…?
 
(なぜ疑問系…;)

ええ、またもやキャラ萌えです。
と言いたいところなんですが、実はそれほどキャラにもストーリーにも嵌っていないような…?

論理的な本格ミステリィとしては多少物足りない作品もあるし、
長編のミステリィはよく出来ているけど小説としてはやっぱり多少物足りないし、
短編が多くてストーリーには嵌れないし、
かといってミステリィ部分のみ抽出したようなショートショートにもインパクトはあまりないし、
文章は癖がなくて読みやすいけど特色もないし、
現代を舞台にしているものが多くて(パラレル設定は面白いが)世界観もありきたりだし、

そうなると…やっぱりキャラクタ?
でも、犯罪心理学者で変人の火村准教授(助教授のほうがいい…)とか、推理小説研究会(EMC)の部長で変人の江神さんとか、ムードメーカーのアリスとか…たいして珍しいキャラクタ造形でもない。他のキャラは影薄いですしね。あえて言うなら、探偵役とワトソン役の理想的な王道っぷりがウケるのかも。

何よりも、管理人にとって有栖川有栖作品で一番気になる謎が、ミステリィ小説のトリックだの事件の動機だのよりも「探偵役の過去」であることが有栖川作品を読ませ続ける力になっているような気がします。

火村助教授の過去に何があったー!?
江神部長の家庭はどうなってるんだー!?

この謎が解けるなら、新刊だって買いますとも!!

How どのように

あなたが読み応えのある純粋な本格ミステリィとして有栖川有栖作品を求めていらっしゃるなら、
「学生アリス」シリーズを読みなさい。

あなたが軽くて読みやすい本格ミステリィだって聞いたから…と有栖川有栖作品を求めていらっしゃるなら、
「作家アリス」シリーズを読みなさい。

どちらも同じ作家の書いたミステリィには違いありません。文体などに大きな違いはない…はず。

が。

「学生アリス」ファンは、ときどき「作家アリス」の軽さとBLっぽさが許せなくなるし、
「作家アリス」ファンは、ときどき「学生アリス」には助教授×アリス成分が足りないと思うし、(おいっ;)

なんかこう、水と火くらいには違うって感じ? (つまり全然ちがうってことか;)

多分、どちらかのシリーズはお気に召すはずですよ!
どちらも面白いし!
読み比べてみてください。


ところで、話は変わりますが、有栖川有栖作品って、
小説より「解説」や「レビュー」、「エッセイ」のほうが面白かったり役に立ったりするんですよね。
このブログの方針上、解説等は載せていませんが…。
ぜひ! 
『有栖川有栖の密室大図鑑』とか『作家の犯行現場』とかも読んでみてください!
ああ、ミステリィへの溺愛っぷりが心地よい…。
ミステリィファンなら有栖川有栖の解説の質の高さに唸ることでしょう。


絶叫城殺人事件 (新潮文庫)絶叫城殺人事件 (新潮文庫)
(2004/01)
有栖川 有栖

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